花き研究所

花き病害図鑑

べと病(ベトビョウ)

downy mildew(糸状菌)

植物名: ワレモコウ類(ワレモコウ) バラ科 Sanguisorba officinalis
病原菌: Peronospora sp.
病徴写真

葉の表面に赤紫色の角張った斑点が形成される。

葉の病斑の拡大

葉の裏面の病斑

花茎に発生した本病。罹病部は大きく褐変する。
病原菌写真

分生子の発芽管発芽

病原菌の分生子柄および分生子

分生子

病斑上に形成された分生子柄とその先端の分生子(矢印;白っぽく見える、実体顕微鏡にて)

分生子柄が気孔(緑矢印)からのび、先端に分生子を形成(黄矢印)。
病徴:

葉と茎に発生。赤紫色で葉脈に区切られた角張った病斑が形成される。病斑はやがて融合・拡大し、葉裏にも形成されるようになる。多湿条件下では霜状のかびが葉裏の病斑上に形成される。

発生場所:

北海道、青森。露地。

備考:

発生に品種間差があり、道南に導入された栽培品種「北の鈴」は本病に強いとされる。

文献:

M.Kayamori et al.The 2nd Korea-Japan Joint Symposium abst.159、2012

記述者:

築尾嘉章(花き研究所)

記載日: 2012年4月9日

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