かわいい名前のモモです。まだ、皆様にはお目にかかれていませんが、来年くらいには食べていただけるものと思っています。
我が国ではモモの早生品種は、成熟期が梅雨の時期と重なるため、品質が低下しやすいという問題点があります。そこで、今までの早生品種よりさらに短期間で成熟し、梅雨の影響を受けにくく、おいしい極早生モモの新品種の育成をめざして開発した品種です。
「ひめこなつ」は、早生個体の「182-3」の自然交雑実生から1989年に選抜しました。つくばでの収穫期は6月上中旬で、梅雨入り前に収穫・出荷できます。 果皮・果肉は黄色で、糖度は12度以上と比較的高く、酸味が少なく食味は優れています。果実の大きさは120g位とやや小さいのですが、この時期に採れるモモとしては、抜群のおいしさがあります。
2009年に品種登録しました。モモ、クリ3年といいますから、来年には果実が出回り始めるものと思います。 果実が小さく可愛らしいこと、収穫期が夏の初めとなることなどから、姫と小夏を組み合わせ「ひめこなつ」と名前をつけました。
黄色モモ「つきあかり」「つきかがみ」
ところで、果樹研究所では、黄色モモの3姉妹として、「ひめこなつ」「つきあかり」「つきかがみ」を作りました。これらもまもなく生産が開始されます。
つきあかり

つきあかりの結実の様子
果実は重さが220g前後になります。
糖度は14%で甘いです。酸味が少なく黄肉モモ特有の香りがあります。
安定して美味しいです。
花が満開になってから、 110~120日前後で果実の収穫が出来ます。
果樹研究所本所(つくば)では、収穫期は7月下旬から8月上旬に収穫できます。
果皮の地色は黄色で赤い着色が少なく、裂果の発生も少ないです。
無袋栽培でも美しい黄色の外観の果実が得られます。
つきかがみ

つきかがみの結実の様子
果実は重さが350g前後になり大きな果実を実らせます。
糖度は13~14%で甘いです。酸味が少なく黄肉モモ特有の香りがあります。
安定して美味しいです。
花が満開になってから、 140~150日前後で果実の収穫が出来ます。
果樹研究所本所(つくば)では、収穫期は8月下旬に収穫できます。
果皮の地色は黄色で着色はやや少なです。
果皮の荒れが少なく外観が優れおり無袋栽培が可能です。
家庭でも作れる枝垂れモモ「ひなのたき」
また、「ひなのたき」という枝垂れモモで、食べられる品種もあります。これなどはご家庭でも作ることができますので、花も実も楽しんでいただけると思います。

枝垂れで、綺麗な花を咲かせます。開花期は4月上旬。
開花期間が3週間以上と長いです。

八重咲きで大きく、花弁は桃色で40枚前後と多いです。












