果樹研究所

一押し旬の話題

2011年10月14日

ナシ「王秋」、リンゴ「もりのかがやき」、カキ「貴秋」

秋もだんだん深まり、里でも、イチョウやモミジが紅(黄)葉し始めました。今からナシと言ってもあまりピンときませんが、これから旬を迎える美味しくて貯蔵性が良いナシがあります。
鳥取県などが栽培に力を入れているナシ「王秋」を紹介します。

そして、この頃、果物屋の店頭で黄色いリンゴが目につくようになってきました。
以前は、黄色いリンゴといえば「印度」や「ゴールデンデリシャス」などがありましたが、今は、「王林」や「シナノゴールド」に変わってきています。
「もりのかがやき」もこれから出回る注目の黄色リンゴです。

また、カキには、熟すと常に甘みを持つ完全甘ガキ、種の有無などにより渋みが残る不完全甘ガキ、そして渋抜きしないと甘くならない渋ガキに分類できます。
今回は、完全甘ガキの「貴秋」を紹介します。

ナシ「王秋」

王秋ナシ「王秋」は1983年に、チュウゴクナシ「慈梨(つーりー)」を親にニホンナシ「二十世紀」、さらに「新雪」を交配し、2003年に品種登録された品種です。
赤ナシ品種で、果実は特有の香気を有し、セイヨウナシの様な特徴的な形をしています。

果実の大きさは650gと大きく、果汁の糖度は12%前後で食味が優れています。
収穫期はつくば市で10月下旬頃ですが、収穫後低温で貯蔵すれば、正月明けまで、美味しく食べられます。
ナシの晩生品種としては「晩三吉(おくさんきち)」などがわずかに栽培されていますが、多くは石細胞が多くゴリゴリとしており肉質が優れる品種はありません。
「王秋」は肉質が優れ、貯蔵性もある晩生品種です。

リンゴ「もりのかがやき」

もりのかがやき

「もりのかがやき」は、1981年に「つがる」と「ガラ」の交雑実生から選抜され、2011年に品種登録された出来立てのほやほやの中生の品種です。

果実の大きさが370gにもなる大果で、糖度は15%程度、酸度は0.24%程度と、甘味が多く、酸味が少なく、食味に優れたリンゴです。

果実の日持ち性が良く、高品質な果実に対する消費者のニーズにフィットした品種です。
果実の成熟期は盛岡市で、10月中下旬で、「ジョナゴールド」より1週間ほど、「ふじ」より約3週間早いです。
黄色いリンゴですが陽の当たった所はわずかに赤く着色します。

カキ「貴秋」

貴秋

カキ「貴秋」は、1984年、完全甘ガキの「伊豆」を親に交配し、2005年に品種登録されました。

早生の完全甘ガキで、10月下旬に成熟します。果実の大きさは「松本早生富有」より大きく、350g程度となります。

色は橙色で、糖度は16%程度です。
果肉がやや硬いので、収穫後、数日おいてから食べると軟らかくなり食味が向上します。

日持ち性は、常温で15日程度と優れています。
果樹研究所では、優れた早生の完全甘ガキ品種として、2000年に「早秋」、2002年に「甘秋」を発表しています。併せて、ご賞味下さい。

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