果樹研究所

一押し旬の話題

2012年2月 1日

カンキツ「津之輝」「中間母本農6号」

2月5日(日曜日)は果樹研究所カンキツ研究興津拠点の一般公開です。
興津拠点は果樹研究所発祥の地で、1902年に誕生しました。1912年にはワシントン、ポトマック河畔で大きく育っている桜の苗木3,000本を育成して送ったことで有名です。拠点内には記念碑もあります。
今年はワシントンの桜100周年を記念して、3月27日には「米国への桜寄贈100周年」記念切手も発行されます。
機会がありましたら、ぜひ興津拠点を訪ねてみて下さい。美味しいミカンにありつけるかも?
今回は、カンキツ「津之輝」、「中間母本農6号」を紹介します。

津之輝(つのかがやき)

津之輝(つのかがやき)カンキツ「津之輝」は1984年に、「清見」に「興津早生」を交配し、さらに「アンコール」を交配して作った品種で、2009年に品種登録されました。

果実の大きさは180g位で、施設栽培では250g前後の大果となります。
果皮は濃橙色でやや赤味があり、比較的容易に皮が剥けます。
成熟期は露地栽培で1月中旬~2月上旬、少加温ハウス栽培では12月上旬です。

果汁の糖度は13%前後と高く、減酸は比較的容易で濃厚な食味となります。
果肉は濃橙色で、肉質は軟らかく多汁性です。 種子は少なく、通常種の無い果実が多いです。

中間母本農6号

中間母本農6号「かんきつ中間母本農6号」は、1986年に「キングマンダリン」に「無核紀州(むかくきしゅう)」を交配し、2004年に品種登録した品種です。

果実は120g程度の大きさで、ウンシュウミカンで言うとLクラスの大きさです。 果皮は橙色で厚さ 3.5mm内外で、皮はややむきにくいです。そのかわり浮皮の発生は無く、貯蔵性はよい品種です。
果肉は橙色で果汁たっぷりで、じょうのう膜(袋)はやや硬いですが、食味は良好です。
成熟期は1月下旬~2月上旬です。種はありません。
特徴的なのは、カンキツ類に含まれる機能性成分のシネフリン、β-クリプトキサンチン、ノビレチン、タンゲレチン、フェニールプロパノイドを多く含んでいることです。

果皮、果肉中のシネフリンは「シィクワシャー」や「タチバナ」に比べて、幼果期には明らかに多く、果皮着色期にはそれらに匹敵する含有量です。
果汁中の機能性成分では、カロテノイド含量、β-クリプトキサンチン含量も高含有です。
ノビレチン、タンゲレチン含量は含有量の多い「シィクワシャー」や「タチバナ」に比べて明らかに多く、機能性に富んだカンキツです。
名前が何となくダサイのが残念ですが、良い名前を考えたいものです。とりあえず「のうろく」とでも呼んでもらいましょうか。
熊本、山口、愛媛県などで生産がされています。

研究センター