果樹研究所

一押し旬の話題

2012年6月 1日

クリとジャカランダ

クリ

クリの花
クリの花

6月になるとクリの花が咲きます。クリの樹には沢山花が咲きますが、自分の花粉では受粉せず、他の種類のクリの花粉がないと実が着きません。
モモ、クリ3年と言われる様に、木を植えてから短い年月で実を着けますが、2種類以上のクリの樹が近くにないと駄目なのです。
また、クリの花には雄花と雌花があります。1本の枝には100~150もの雄花がつ きますが、雌花は数個しか着きません。
だから、1本の枝にはクリのイガは2~3個しか着かないのです。受粉しなかったイガは8月頃には青いまま落ちてしまいます。
しっかり受粉した果実は10月になって、美味しいクリの実になります。

果樹研究所で育成した、「ぽろたん」は渋皮がむけて、味も美味しいクリです。

栗拾い ねんねころり 言いながら(小林一茶)

ジャカランダ

ジャラカンダの木
ジャカランダの木

6月の花の話題としては、南半球で咲く、ジャカランダが有名です。日本の桜の様に、一斉に咲いて、パッと散る花です。
世界の三大花木(ホウオウボク・ジャカランダ・カエンボク)と言われ、浜名湖で開かれた花博でも紹介されました。

ジャカランダはノウゼンカズラ科の高木で、日本名ではキリモドキ(桐擬き)と呼ばれています。南アメリカの原産で、移民として南米に渡った日本人が、日本の桜を偲んで、「ハワイ桜」や「紫の桜」と呼んだそうです。

果樹研究所カンキツ研究興津拠点には、30年生程のジャカランダがあります。

jarakanda_khana.jpg
ジャカランダの花


6月上旬紫色の花が樹いっぱいに咲き、「紫雲木」と呼ばれるにふさわしい姿を見せます。

最近、ジャカランダの木はあちこちの植物園で見かけますし、花が咲いているのが話題となることも多くあります。
JR東海道線、清水駅前の広場には十数本のジャカランダがありますが、興津の樹の子供です。
清水駅からは富士山もきれいに見えます。しかも東海道線では珍しく海側に見えるという駅です。

旬の果物

サクランボ旬の果物は、ビワ、サクランボ、モモなどが出始めました。これから夏の果物が登場します。

研究センター