果樹研究所

一押し旬の話題

2012年11月 1日

カキ「禅寺丸」

禅寺丸

禅寺丸サミットの会場風景 
禅寺丸サミットの会場風景

10月21日(日)に、川崎市で『禅寺丸(ぜんじまる)柿サミット』が行われました。サミットでは、原産地の川崎市麻生区での「禅寺丸」の移り変わりや、近年の利用状況などについての講演があり、各地にある「禅寺丸」についての由緒や思い出などが披露されました。

また、カキに関する資料や絵画、写真などの展示や、カキワイン、カキ羊羹などのお菓子の展示販売なども行われました。

カキ「禅寺丸」は神奈川県原産で、我が国に昔からあるカキとして、皇居東御苑の果樹古品種園に、「祇園坊(ぎおんぼう)」、「四溝(よつみぞ)」、「堂上蜂屋(どうじょうはちや)」、「豊岡(とよか)」と共に植えられています。

『果樹園芸学』(菊池秋雄著;養賢堂)では、《順徳天皇の建保2年(1214)に(神奈川県)都築郡柿生村王禅寺の星宿山蓮藏院の再建に際し、材木伐切の時に偶然山中にて発見せられ》と書かれています。

また、『実験柿栗栽培法』(恩田鐵彌・村松春太郎著;博文館)では、《徳川氏が幕府を江戸に開いてのち市場に出されるようになり、王禅寺村より多数産出された円形の柿であることから「王禅寺丸」と呼んでいたが、元禄の頃より単に「禅寺丸」と呼ばれるようになった》とされています。

晩生の品種で、果実はやや小さいですが、果皮色は赤く、種が多いのが難ですが、美味しい甘ガキです。

東御苑古来品種果樹園の「禅寺丸」
果樹古品種園に植えられている「禅寺丸」

禅寺丸の結実状況
禅寺丸の結実状況

旬の果物

さて、旬の果物もブドウ、ナシからカキ、クリ、ミカンへと替わってきました。果樹研究所育成のカキでは「太秋(たいしゅう)」、クリでは「筑波(つくば)」、「石鎚(いしづち)」、ミカンでは早生温州の「興津早生(おきつわせ)」、晩生のナシ「王秋(おうしゅう)」なども大変美味しい品種です。お店で見かけたら、ぜひお買い求め下さい。いろんな果物をたくさん食べて、秋の夜長を楽しみましょう。

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