果樹研究所

一押し旬の話題

2013年4月15日

八重の桜

4月16日から22日までの間は、科学技術週間です。4月18日が発明の日となっており、これを挟んだ週が科学技術週間で、昭和35年に制定されています。ちなみに、発明の日は1885年(明治18年)に特許法が公布されたことに因んで決められました。

科学技術週間の一環として、私たち果樹研究所も、その週の中、4月19日(金曜日)、20日(土曜日)に一般公開をいたします。

果樹についての研究成果の展示の他、接ぎ木の実演、園芸相談、試食などを用意しております。20日(土曜日)には、果樹研究所の卒業生が静岡県で作っているレモ ン、甘夏などのカンキツ類の販売もあります。新鮮で、美味しいカンキツ類ですが、売り切れ次第終了ですので、興味のある方は、お早めにお越しください。

前回桜の話をしました。果樹研究所内の本館横や道路沿いにある「染井吉野(そめいよしの)」はすでに散ってしまいましたが、遅咲きの八重桜が、うまくいけば 開花しているでしょう。「白妙(しろたえ)」、「駿河台匂(するがだいにおい)」、「普賢象(ふげんぞう)」、「関山(かんざん)」、「日暮(ひぐら し)」、「江戸(えど)」、「手弱女(たおやめ)」、「鬱金(うこん)」の8種類が植えてあります。

「白妙(しろたえ)」は、八重桜 の中では早咲きで、当研究所でも今年は3月27日に開花し4月5日に満開となり、散ってしまいました。白の大輪です。つぼみの時にはうっすらと赤い色が ついています。「駿河台匂(するがだいにおい)」と同様、桜には珍しく、花が良い(桜餅と同じような)匂いを発します。クマリンという成分を多く含んでい るからです。
「関山(かんざん)」は赤紫の濃い色の花が垂れ下がって咲きます。大輪で、花びらが散りにくいので、塩漬けにして桜茶にされています。八重桜の代表と言っても良い花です。4月5日に開花しました。
「手弱女(たおやめ)」は薄い淡紅色で大輪です。比較的早咲きで、果樹研究所では今年は4月1日に開花し、4月8日に満開となり、これも散ってしまいました。
「鬱金(うこん)」は薄黄緑色の花です。同じ薄黄緑色の桜に「御衣黄(ぎょいこう)」がありますが、「御衣黄」と「鬱金」は同じ品種の枝変わりと言われており、「御衣黄」の方が、緑が濃いと言う違いがあります。

今年はNHKの大河ドラマ「八重の桜」が放映されていますが、昨年八重桜が種苗登録され、「はるか」という名が付けられたことをご存じですか。
一般公開、お越しをお待ちしております。

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