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食品ナノテクノロジープロジェクト

(更新:2010年08月25日)

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II-(1) 食品素材のナノスケール評価技術の開発

(リーダー:杉山滋)


目的

食品素材のナノ粒子化に伴い、物理化学的、あるいは生物学的な諸性質が従来の性質とは大きく異なる可能性がある。そのため、食品ナノ粒子の諸性質を含水状態かつナノスケールにおいて評価するための技術開発が急務である。本チームは、課題I-(1)において作製される食品ナノ粒子や食品素材を最終的な対象とし、SPM(走査型プローブ顕微鏡)技術やマイクロ・ナノ化学システムを基幹技術として適用することにより、その微細構造や微小領域での動態の評価技術、あるいは高効率、高感度な単一粒子解析技術等を開発し、食品ナノ粒子に固有に見られる諸性質の解明に資する。


研究内容

II-(1)-1. 食品ナノスケール観察のための走査プローブ顕微鏡用プローブ技術の開発

(担当:村松宏)

  • 独自のSPMプローブ形成技術を活用し、かさ高い食品試料表面のナノスケール構造を計測・評価を可能にする。
  • 表面の吸着水の影響を減少させるSPMプローブ技術の開発によって、含水食品試料表面のナノスケール構造を計測・評価を可能にする。

図 SPMプローブ技術の確立

II-(1)-2. 走査型プローブ顕微鏡によるナノスケール食品計測評価技術の開発

(担当:杉山滋)

  • SPMの応用により、含水状態で食品素材本来の表面ナノスケール構造を計測・評価する技術を開発する。
  • 食品における汎用的なSPM表面構造観察技術を開発する。

ナノ表面の汎用計測・評価技術の確立

II-(1)-3. 走査型プローブ顕微鏡による食品ナノ粒子の動態解析

(担当:小堀俊郎)

  • SPMによって、食品ナノ粒子や食品タンパク質のダイナミックな構造変化を捉える技術を開発する。
  • 食品ナノ粒子とモデル細胞膜との相互作用を評価する技術を開発する。

図 超微量分析手法の開発

II-(1)-4. マイクロ・ナノ化学システムを用いる単一ナノ粒子分析法の開発

(担当:火原彰秀)

  • 100nm~数μmサイズの固体粒子あるいは液滴を、液体中で単一粒子ごとに分光検出・解析する手法を開発する。
  • 少量サンプリングした食品ナノ粒子を全数解析できるマイクロ・ナノ化学システムを開発する。