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食品ナノテクノロジープロジェクト

(更新:2010年08月25日)

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I-(1) 食品素材のナノスケール加工基盤技術の開発

(リーダー:中嶋光敏)


目的

穀類等の農水産物、抗酸化物質等を含むエマルションオゾンや酸素ガス等のマイクロバブルを、それぞれ固体、液体、気体系の対象食品素材としてナノスケール加工技術開発を推進する。
固体系穀類素材については、粒子径が数μmの効率的微粉砕化技術を開発し、粒子径100nm程度の超微粉砕技術の基礎を確立する。また水産物のナノスケール加工技術の開発と得られる水産物の品質・加工特性を解明し、製品開発に役立てる。液体系素材については、ナノスケール加工技術、抗酸化物質等を含む粒径100nm程度までの実用的エマルション製造技術を開発し、粒子径数10nm程度のナノエマルションの作製を行う。気体系素材については、オゾンや酸素等を含む10μm~1μmのマイクロ・バブルの作製技術を確立し、100nm程度のナノ・バブルを製造し、特性を解明する。

研究内容

I-(1)-1 ナノスケール加工の臼式製粉技術による穀類等の低温超微粉砕化技術の開発

(担当:北村義明)

  • 風味や栄養成分を保持した高品質な穀類微粉体を製造するために、穀類の種皮部を微研削できるナノスケール低温研削加工技術を開発する。
  • 新たな物理化学的特性を有する穀類微粉体を製造するために、ナノスケール超高速切削技術を利用してナノ領域の粒径制御が可能な低温超微粉砕技術を開発する。
  • ナノスケール低温研削加工技術と低温超微粉砕技術を利用して、新規の加工特性を有する穀類微粉体を開拓する。また、風味が良く優れた栄養機能性を有する新規の加工食品を開発する。

図 低温超微粉砕技術開発


I-(1)-2 ジェットミル等による食品素材からの微粉体素材の製造技術の開発

(担当:岡留博司)

  • ジェットミル等により、米、小麦、雑豆等の食品として用いられる穀物等の高品質食品素材のための微粉末化素材を製造する技術を開発する。
  • 乾式粉砕処理での数μm以下の微粉末化を目標とし、加えて、原料成分の均一な微粉末化あるいは、各成分の分離回収技術などを検討する。

図 製造技術開発の流れ


I-(1)-3 ナノスケール加工による水産物の品質保持・加工特性改善技術の開発

(担当:村田裕子)

  • 魚介肉を微粒子化することにより冷凍耐性が付与された加工中間素材の開発を行う。
  • 同時に、微粒子化した魚介肉のゲル形成性などの物理化学特性を評価し、加工適性を検討する。

図 微粒子処理


I-(1)-4 抗酸化ナノ食品素材の製造技術の開発

(担当:中嶋光敏)

図 効率的製造技術開発


I-(1)-5 ナノスケールチャネルの製作と微細空間特性の解明

(担当:小林功)

図 乳化プロセスの最適化