花き研究所

ポインセチア

2008年 12月

ポインセチア

トウダイグサ科ユーフォルビア属の常緑低木、原産地はメキシコを中心とした中央アメリカです。ユーフォルビア属は2,000種を越す大所帯で草本や 多肉植物と呼ばれる仲間等があります。赤い部分は苞と呼ばれ、その中央に小さな花があります。花は花びらも萼もない雄花と雌花からできていて、壺状のよう なものの中に一つの雌花と複数の雄花が一緒に入った杯状花序を形作っています。短日植物のため、日が短くなることで花が付き苞が赤くなります。
クリスマスを代表する植物のため、12月になると街のいたる所で飾られ、街がクリスマスの色に染まります。チェコの作家のカレル・チャペックは、12月を 花壇の作業に追われて咲いていた花を見ていないことに気づく月であり、園芸カタログを見ながら春に植える草花を思い描いたり、買った鉢植えの置き場に頭を 悩ます月だと書いています。もし彼が現代にいたならば、きっとポインセチアについての文章を12月に加えただろうと思います。

photo: T. MUKAI

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