千葉県から静岡県にかけて分布する野生のキクですが栽培もされています。多年草です。輪ギクや小ギク等の栽培ギクと同じキク属の植物です。海岸によく生えるので磯(いそ)ギクの名があります。葉は厚みがあり、裏側に白い毛が密生し、葉の縁まであるので表面から見ると葉が白く縁取られているように見えます。これらは海岸の乾燥条件への適応と考えられます。写真には10個あまりの花が写っています。それぞれの花は50個以上の筒状花(花弁が小さく筒状になった花)が集まってひとつの花のように見えます。舌状花(一般的な栽培ギクに見られる花びら)はありません。よく見ると、どの花も周辺部の筒状花は開いて雌しべが伸び出していますが、中心部分の筒状花はまだ開いていません。
photo & script: A. OHMIYA