せとか

せとか
「せとか」は「清見」に「アンコール」を交配して得ていた個体に、さらに1984年に「マーコット」を交配して作りました。
品質や栽培性などの調査を繰り返し、2001年に品種登録されたカンキツです。
果実は250g程度、糖度は13度程度で食味良好です。果皮は橙色から濃橙色で、外観は極めて美麗です。剥皮性は比較的良く、食べ頃は2月です。
果汁はたっぷりで、ジューシーです。また、袋ごと食べられますので、美味しくて食べやすい今のトレンドにぴったりのカンキツです。
とは言え、先日、百貨店の果物屋さんで1個500円の〇県産ハウス「せとか」を買ってきたのですが、どうも不味くて、糖度を測ってみたら8.9%でした。こんなものを売るような産地はここで名前を出して文句を言いたいほど立腹しています。ぜひ美味しいカンキツを出荷して欲しいものです。
その後、△県産の「せとか」を2度ほど食べましたが、糖度13度以上の極めて美味しい果実でした。
2011年には4,000トンほど生産され、愛媛県、佐賀県、広島県で多く作られ、この3つの県でほぼ8割の生産をしています。
甘太(かんた)
もうシーズンは終わってしまいましたが、ナシの新品種を紹介します。「甘太(かんた)」と言う品種です。
このナシは「ナシ筑波58号」として、各県で栽培試験や品種の特性調査をしていただいていたものですが、非常に優れた形質を持っており、昨年の11月に新品種登録をさせていただきました。

甘太
「王秋」に「あきづき」を交配して育成した品種です。収穫時期は晩生の主力品種「新高」よりも10日程度遅い10月上旬です。「新高」よりも,果肉が軟らかく,高糖度で食味が優れています。
全国のニホンナシ栽培地帯で栽培でき、「新高」に代わる品種として期待されています。
「幸水」が終わった後で、美味しく食べられるナシと言うことで、消費者の皆様には自信を持ってお勧めできる品種です。
うまく貯蔵すれば、年が明けてからも美味しく食べられます。
生産者にとっても、うれしいのは,豊産性と言うことです。「幸水」や「新高」の2倍ほど収量が取れます。
沢山取れれば、単価もそれほど高くなることはなく、少しは安く食べられると言うことで、消費者にとってもうれしいことです。
残念なことに、果樹は木を植えてから実がなるまでに時間がかかりますので、ご紹介しても皆様のお口まで届くのは4~5年先と言うことになってしまいます。できるだけ早く果実生産ができるよう、苗木の供給を進めます。
旬の果物
最近は似たような姿のかんきつが果物屋さんに並んでいます。「西南のひかり」、「津之輝(つのかがやき)」、「麗紅(れいこう)」、「天草(あまくさ)」、「津之香(つのかおり)」、「たまみ」など、食べ比べてみると、面白いですよ。












