果樹研究所

「ぽろたん」と一緒に植えるならどの品種?

クリは一つの品種だけを植えても実のつきが悪いため、近くに品種の異なるクリの木(受粉樹)を植えて、受粉させる必要があります。では、「ぽろたん」の木に実をつけさせるためには、どのような品種を植えたらいいのでしょうか。また、植える品種の違いによって、実の特徴が変わるのでしょうか。

 
「ぽろたん」は
どの品種と一緒に植えたらいいの?

クリは受粉させる品種によって、渋皮のむけやすさに違いがでることが知られています。そこで、「ぽろ たん」にいろいろな品種の花粉を受粉させた実を作り、それらの渋皮のむけやすさの違いを調べました。また、クリは地面に落ちた実を収穫するので、「ぽろたん」を受粉させるための品種が、「ぽろたん」と同じ時期に収穫する品種であった場合、間違って「ぽろたん」の実と一緒に収穫してしまう危険性が高くなりますので、「ぽろたん」と異なる時期に収穫する品種を調べました。

「ぽろたん」と一緒に植えるなら「美玖里」、
「石槌」、「岸根」、「利平ぐり」がおすすめ。

 
  • 「ぽろたん」は、どの品種の花粉を受粉させても、よく実がつき、渋皮のむけやすさも良好でした。
  • 「ぽろたん」の実を収穫する時期は、9月上旬?中旬で、間違って他の品種と一緒に収穫しないことが大切です。そのためには、「ぽろたん」の収穫が終わってから収穫できる品種が適しています。

「ぽろたん」の受粉樹に適する品種とその収穫期
「ぽろたん」の受粉樹に適する品種とその収穫期

現在入手可能な品種では「美玖里」、「石鎚」、「岸根」、「利平ぐり」がおすすめです。ただし、「利平ぐり」の場合は、収穫する時期が「ぽろたん」とやや重なりますが、「利平ぐり」の実は鬼皮の色が黒っぽいことと、鬼皮に毛が多いことが特徴で、「ぽろたん」の実と見わけることができます。

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