
農業生物先端ゲノム研究センター
イネゲノム育種研究ユニット
- トピック1
- カドミウム汚染水田浄化専用のカドミウム高吸収イネ「ファイレメCD1号」を開発
2015年7月17日のプレスリリース
- トピック2
- ダイズやコムギ等のDNAマーカー育種の利用促進に向け情報を一元化
2015年3月30日のプレスリリース
- トピック3
- イネのDNAマーカー育種の利用促進に向け情報を一元化
2014年12月10日のプレスリリース
- トピック4
- 日本のイネ175品種の代謝物すべてをゲノムワイド関連解析
2014年10月28日のプレスリリース
- トピック5
- イネにおける新規な除草剤耐性遺伝子の単離とその利用
平成25年度の主な研究成果
- トピック6
- 多収イネの光合成能力に貢献する遺伝子を特定
2013年8月28日のプレスリリース
平成25年度の主な研究成果
- トピック7
- 世界初、イネの干ばつ耐性を高める深根性遺伝子を発見
2013年8月2日のプレスリリース
平成25年度の主な研究成果
生物研ニュース No.50 研究トピック
- トピック8
- 「コシヒカリ」から穂が出る時期を早める遺伝子を特定
2013年7月2日のプレスリリース
平成25年度の主な研究成果
- トピック9
- 粒形情報を簡便かつ迅速に抽出するソフトウエアの開発
平成24年度の主な研究成果
- トピック10
- イネの穂発芽耐性遺伝子(Sdr4 )の特定
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イネの穂発芽耐性遺伝子(Sdr4 )の特定 | |
「穂発芽」とは、収穫前の長雨などで穂についた種子が発芽してしまう現象です。穂発芽した種子は商品価値が失われるため、対策が求められています。 当研究ユニットでは、穂発芽を起こしにくい(=穂発芽耐性を持つ)外国稲品種「カサラス 」から、穂発芽耐性遺伝子「Sdr4」を特定しました。交配によってSdr4 遺伝子を導入することにより、 10日間の水没にも耐えられる強い穂発芽耐性を「コシヒカリ」に持たせることが出来ました。この成果は、穂発芽しやすい稲品種の改良や、穂発芽の被害がより深刻なコムギの改良に役立つと期待されます。 |
![]() 図1 品種による穂発芽耐性の違い 「日本晴」が穂発芽する条件でも「カサラス」は穂発芽しません。そこでカサラスの、穂発芽耐性に関わる遺伝子の特定に取り組みました。 | ![]() 図2 穂発芽耐性遺伝子の特定 遺伝地図法により、候補の遺伝子を2つ(遺伝子A, B)に絞り込みました。そのうち遺伝子Aを遺伝子組換えにより「日本晴」に導入したところ、穂発芽しにくくなりました。この結果から、遺伝子Aが穂発芽耐性遺伝子であることがわかりました。 |
![]() | 図3 Sdr4 遺伝子を用いたコシヒカリの改良 交配により、コシヒカリにSdr4 遺伝子を導入した結果、倒伏・水没しても穂発芽を起こさない強い穂発芽耐性を付与する事ができました。写真中の白い矢頭は穂発芽している種子を示しています。 |