我が国が中心となって進めてきたイネゲノムの解読は、平成16年に終了しました。平成20年度から新たに始まった「新農業展開ゲノムプロジェクト」では、イネゲノム研究の成果をいかして、イネの収穫量を増やす、病気や害虫に強くする、乾燥や低温などの環境ストレスに強くするなど、さまざまな研究が進められ大きな成果をあげつつあります。
そうした研究の成果を他の作物にも応用し、食料になるコムギやオオムギ、バイオエネルギーの原料として注目されているソルガム、家畜のエサ用のトウモロコシ、植物タンパク質や油の原料になるダイズなどを対象に、ゲノム研究による新しい品種づくりが行われています。
また、マメの仲間が持っている、空気中の窒素を取り入れて利用する力を遺伝子レベルで研究し、イネに与えるための取り組みも進められています。