低アミロース水稲品種「ミルキークイーン」の食味特性とその利用

要約

水稲の低アミロース品種「ミルキークイーン」は、アミロース含量が「コシヒカリ」より低いため、飯米の粘りが強く、冷えても硬くなりにくい。白飯のほか、おにぎり、胚芽米飯、調理米飯および食味が中程度の普通米、超多収米との混米への利用適性が高い。

  • 担当:農業研究センター・作物開発部・稲育種研究室
  • 連絡先:0298-38-8950
  • 部会名:作物生産
  • 専門:育種
  • 対象:水稲
  • 分類:指導

背景・ねらい

各種食品に要望される品質や消費ニーズが多様化する中で、「コシヒカリ」よりも飯米の粘りが強い低アミロース米が育成されている。しかし、低アミロース米の飯米への利用適性はまだ十分に明らかにされていない。そこで、普及が拡大しつつある低アミロース品種「ミルキークイーン」の利用について検討する。

成果の内容・特徴

  • ミルキークイーンのアミロース含量は、9%~12%(表1)で玄米はやや濁る。
  • 飯米は光沢があり、粘りが強く冷えても硬くなりにくく、老化しにくい特性をもつ(表2)。
  • 白飯での食味はコシヒカリよりも優れるとする人が多いが、粘りすぎると感じる人もある(表2)。
  • 飯米としての用途は、白飯、おにぎり、炊込み飯などの調理米飯、胚芽米飯などに適する(表3)。
  • ミルキークイーンの他の米との混米効果はコシヒカリと他の米との混米効果よりも大きい(表2)。
  • 食味が中程度の米、超多収米などとの混米では、それらの食味を向上させることができる(表4)。

成果の活用面・留意点

  • ミルキークイーンのアミロース含量は登熟気温により変動するとみられ、登熟気温が低い地帯、年次では濁らない場合がある。
  • 炊飯においては、加水量を普通米より10~15%少な目にする必要がある。
  • 一般包装米飯、無菌包装米飯などへの適性はまだ確認されていない。

具体的データ

表1:アミロース含量
表1:アミロース含量

 

表2:ミルキークイーンと日本晴およびコシヒカリの食味評価
表2:ミルキークイーンと日本晴およびコシヒカリの食味評価

 

表3:各種米飯における品種の適性評価
表3:各種米飯における品種の適性評価

 

表4:ミルキークイーンとの混米による日本晴およびタカナリの食味向上効
表4:ミルキークイーンとの混米による日本晴およびタカナリの食味向上効

 

その他

  • 研究課題名:温暖地東部向き良質水稲品種の育成
  • 予算区分 :新形質米、経常
  • 研究期間 :平成8年度(平成元年~平成8年)