東北農業研究センター

露地野菜グループ

春まきタマネギの肥大最盛期

露地野菜グループでは、寒冷地の特性を活かした新たな露地野菜作型の開発、露地野菜栽培の低コスト高品質生産技術の開発や、大規模水田営農システムに導入可能な業務加工用露地野菜の生産技術体系の確立に取り組んでいます。特に機械化が進み、業務加工用としても需要が高いタマネギキャベツに着目し、研究を行っています。

タマネギ 東北地域での春まきタマネギの収穫時期は7、8月となり、タマネギの国内の2大産地である九州と北海道産の端境期にとなるため、市場単価が高くなる時期になります。さらに慣行の作型である秋まきの生産性も改善させることにより、機械や施設等の稼働率を上げ経営の安定化につながることが期待されています。そこで露地野菜グループでは、春まきタマネギの東北地域への普及にむけて、東北各県と協力して栽培あるいは収穫後の乾燥・貯蔵時に発生するりん茎腐敗病の抑制など普及上の問題の解決や実証研究を通じて栽培面積の拡大へ取り組んでいます。また、東北地域の気候条件がタマネギのりん茎肥大などに及ぼす影響については未知の点が多いため、りん茎肥大開始から完了時期にかけて肥大に関与する環境要因の解明を目指しています。さらに、セット栽培などこれまでなかった作型の東北地域への適応性を検討し新しい作型を開発しています。

キャベツ キャベツでは、太平洋沿岸部の冬期温暖な気候を最大限に活用した秋~冬継続出荷のための作期・品種の組合せ技術を開発する他、機械化収穫に適する栽培方法について検討し、機械化一貫体系の導入に向けた問題を解決します。具体的には、キャベツの機械収穫精度向上を目指して結球の茎の傾き抑制の重要性を見いだし、セル苗の深植え定植が傾き是正に効果が高いことを明らかにしました。今後、深植え定植が収穫時の結球傾きを抑制するメカニズムの解明、および本技術の他土壌への適応性を明らかします。

低コスト高品質生産技術の一つとして定植前リン酸苗施用による減肥栽培技術を開発しました。肥料原料として使用されているリン鉱石は、枯渇する懸念があり、それに対応した減肥栽培技術の実用化が喫緊の課題となっています。そこで定植前にリン酸濃度1%程度のリン酸カリ液肥をネギ育苗箱に施用することによって、 本圃へのリン酸施用量を25~ 50%削減できることを明らかにしました。春まきタマネギへの適用性を明らかにします。

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