東北農業研究センター

大豆育種グループ

寒冷地向け良質安定多収大豆品種の育成圃場

大豆は、豆腐、納豆、味噌、煮豆などの加工食品の原料として使用されます。東北地域は、作付面積および生産量ともに全国の約4分の1を占め、国内における大豆の主産地になっています。しかし、単収は全国平均に及ばず、停滞しているために、生産者や実需者から品種改良と栽培技術の向上による安定生産が強く求められています。

当グループは大仙研究拠点の刈和野地区に所在しています。当地区での大豆育種は1953年から開始され、「リュウホウ」、「おおすず」、「里のほほえみ」など、これまでに37品種を育成してきました。そして、現在も、東北地域などの寒冷地における良質な食品用大豆の安定多収生産を実現するため、様々な特徴ある品種の育成に取り組んでいます。なかでもダイズモザイク病やダイズシストセンチュウなどの病虫害に対する抵抗性を強化した品種、コンバイン収穫ロスを少なくするなどの機械化適性を備えた品種、画期的な収量性を表す品種、および、有色大豆や機能性成分など6次産業化に寄与できる品種を開発するために、DNAマーカー選抜などのゲノム育種技術も活用しながら研究を進めています。

当グループは、大豆の品種改良による安定多収生産と品質の向上を通じて、寒冷地の水田営農を支援します。

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